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ラッシュライフ
伊坂 幸太郎 / 新潮社
スコア選択: ★★★★

内容(「BOOK」データベースより)
泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場―。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

エッシャーの騙し絵はあまりに有名.
www.mcescher.com/Gallery/recogn-bmp/LW435.jpg

階段を上ってるはずなのに,ぐるっと回ると元のとこにもどってる,アレ.

この本の巻頭に挿画としてはさまれています.
そして,ばっちりこの物語を象徴しています.

何でこういう複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ,様々な謎や疑問を徹底的に究明する...じゃなかった.

何でこういう複雑に入り組んだ話を並行してうまく組み合わせていけるのかなぁと感嘆してしまいます.四つの話がエッシャーの騙し絵のように奇妙に組み合わさっていくのです.

設計図のようなものをきっと書いているのでしょう.
そんなことを考えていると,元SEという著者の経歴に必要以上に興味を抱いてしまうのです.

で,もう一つこの著者の本の面白いところは,別の物語の登場人物が,また別の物語に登場したりするのです.例えば,この物語の主人公の一人である黒澤(この人かなり好き)という泥棒は,以前に読んだ『重力ピエロ』にも登場します.その他にも多数,物語と物語でリンクしています.

そして気になり,また本を買ってしまうのです.

では,この物語中で気になる登場人物を一人あげて,今宵の月にバイバイキン.



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青年:
「あ,そう言えば,俺,凄いことに気がついちゃったんですよ.この間なんですけど,ぼうっと寝てたら木から林檎が落ちてきたんですよ.(中略)最初は不思議にも思ってなかったんですけど,あれって何か引っ張る力があるから落ちるんじゃないですかね?」

黒澤:
「おまえはニュートンか?」

青年:
「何ですかそれ」
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ニュートンから遅れること300年,彼は万有引力の法則に気づいてしまったのです!

彼については,また別の作品『フィッシュストーリー』で語られます.

まだ読んでいません.
早く読みたいです.

はまってます.
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by tickerer | 2007-03-22 20:58 |
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