死の壁
養老 孟司 / 新潮社 スコア選択: ★★★★ 先日『バカの壁』を読んでいまいちしっくりこなかった僕ですが,この本を読んで,あの時何となくもやもやしていたものがとれました.筆者自身,この本は『バカの壁』の続きであり,「私の言いたいことはこれで言い尽くした」と最後に述べていますから,これはきっと二部作みたいなものだったのでしょう. なるほど,こういうことが言いたかったのかと,やっと納得できました.やっぱり僕は物分りが今ひとつよくない,できの悪い生徒のようです.一から十までちゃんと言ってもらわないと理解できないのです.ごめんなさい. 内容は,タイトルそのまま,死についてです.何体もの死体を解剖してきた筆者の言葉には重みがあります.しかし,死について考えるということは,その裏の生について考えるということと同義ですから,この本は一つの訓示のようなものです. 医者の視点を交えた安楽死についての件は興味をひきつけられました.安楽死についての問題が完全に氷解したわけではありませんが,新しい視点を得たのは大きかったように思います. 筆者は作中で「言いたいことは全部言った.もう文句はない」と述べていますが,最近,『超バカの壁』という新刊を出しました.きっと,また文句がでてきたのでしょう.
by Tickerer
| 2006-02-01 23:14
| 本
|
カテゴリ
以前の記事
2007年 05月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 最新のトラックバック
リンク
検索
ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||